オーダーメイド スーツ テーラーで仕立てる時の心構え
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こんにちは、yosukezanです
町のテーラーでオーダーメイドスーツを仕立てたいけど、どうなの?
先日、スーツを初めて購入する若い方や親御さんを対象に、スーツはオーダーがいいですよという記事をアップしました
オーダーする時に、こういう点をちょっと気にかけたほうがいいですよ、という記事もご紹介してきました
なぜ、このような記事をアップしたかというと、私の父と祖父が以前仕立屋を営んでおり、その仕事を目の前で見てきたからです
そして、町のテーラーとお客さまの間にある価値観の違いや流行りに対するスタンスなんかも目にしてきました
町のテーラーのオーダーメイドは素晴らしい
町のテーラーは、お客さまのスーツをちゃんと仕立てることで信頼や信用を得ます
修行期間もあり、どこで習ったか、誰に教わったかなども本人たちのプライドにあります
そして、腕のいい職人はお客さまの体にしっかり合わせたシルエットを作るだけじゃなく、体の特徴(右肩が下がり気味、胸筋が発達等)に合わせて調整します
見た目はもちろんですが、細かな縫製部分も手が込んであり、本人たちの努力や工夫もありますが、教わった先生のスタンスやポリシーなんかも製品に反映されます
そのように、着る人を考えたスーツの着心地は最高で、体に合ったシルエットなのでシワも寄りにくい
シワが少ないとスーツ自体が長持ちしますので耐久性も高い
※実家ではリアルにこんなアンティークっぽいミシンを使ってました
町のテーラーはプライドが高い
いいとこばっかりのオーダーメイドなんですが、町のテーラーはいわゆる職人ですので、気難しかったり営業力が乏しかったり、自分の製品に自信を持っているからなのか上から目線で相手を見たり・・・
決して悪い人達ではないんですが、職人気質でプライドが高く、若いお客さま相手だと「君なんかがオーダーするなんて10年早いよ」などという態度になったりします
ある程度オーダーメイドを経験した方や年配の方でしたら、そんな態度は取られないと思います
ですが、これから成人式向けにスーツを新調しようとする若い方や、就活などで1着くらいオーダーしようと考える方に対しては、「もっとスーツのことを勉強してから来てください」などと、入り口で追い返すなどという態度もあり・・・
そんな対応をされると、もうそのお店には行きたくないですね
確かに私の実家に来ていたお客さまを見ても、社会的地位のある学校の先生や年配のサラリーマン、会社の社長さんなど、若い方の姿はほとんど見たことがありません
若いお客さまといえば、私の友人や私自身で、飛び込みで仕立てに来る若い方はほとんどいませんでした
※実家に山のようにある商売道具の一つ、ミシン糸
でも、量販店や百貨店のスーツも着用してきた経験を持つ私は間違いなくこう言えます
オーダーメイドのスーツは最高
出来上がった時に最初にジャケットを羽織って、ボタンを締めた時のフィット感の良さは感動ものですし、パンツのウエスト調整も柔軟にできます(限界はありますが)
そして、自分がこうしたいというイメージを持って作ってもらった時、イメージ通りだったりそれ以上の出来だったりすると感動します
たとえ、使われている生地がリーズナブルなものでも、そう感じます
生地は高ければ高いほど良いですし、値段に比例するのが生地です
ちなみに、私が最後に実家で仕立てたスーツは盛夏用の生地が薄いスーツで、本当はウール100%が良かったんですが、盛夏用だとポリエステル混の生地じゃないとハリが出ないとのことで、ポリ混の生地にしました
結果して、夏は涼しく快適なスーツに仕立て上がりました
イージーオーダー(パターンオーダー)ですので細部はさすがにフルオーダーに敵いませんが、体に合ったサイズで着心地が抜群です
一緒にベストも仕立てたので、少し涼しい季節になっても着用できて、大変気にいってます
生地が良くても着心地が悪ければ最悪で、着る頻度も減りますし愛着も湧きません
体型が標準サイズで、既成品の袖丈を詰めるくらいで着れるのであれば既成品でも構いませんが、人間の体は誰一人同じではないので、どこかしら窮屈な部分だったりストレスがかかったりするものです
それがほとんど感じないのがオーダーメイド
機会があれば皆さんにも経験して欲しいんですが、町のテーラーは年配者が多く、田舎の場合は跡継ぎもいなくてどんどん廃業しています
なぜなのか・・・
儲からないからなんです
町のテーラーは儲からない
オーダーメイドは1着に対する製作期間が1ヶ月〜2ヶ月程度かかります
採寸して型紙を起こして、仮縫いして調整して、本縫いして仕上げていく
1着にかかるマンパワーが半端ない割に、儲けが少ないんですね
昔であればスーツはオーダーメイドがほとんどでしたが、洋服の青山、コナカ、はるやまなどの安い既成品を提供できるお店が乱立したことで、お客さまは高価なオーダーメイドからリーズナブルな既成品にシフトしちゃったんです
そうなると、オーダー予備軍や潜在客も量販店に流れて、新規顧客の開拓が難しくなります
もともと顧客数が少ない上に、購入頻度がそれほど高くないスーツですので、個人経営のテーラーは非常に厳しい現状なんですね
町のテーラーは職人
そして町のテーラーは職人の方が多いです
もちろん、営業力のあるテーラーもおりますが、多くは職人気質でプライドが高いのです
自分が納得できて、お客さまにお出しして恥ずかしくない製品を作る
それが信頼と実績を作り、リピーターになってくれる
ちょっと受け身の感じで、リスクを負って自ら新しい場所に飛び込んでいく方は少ないと感じます
ですので、若い方の場合、評判のいい町のテーラーを見つけたら、オーダー経験のある知人・友人・親族の方からご協力いただき、同行してもらうことをオススメします
完成イメージを伝える
町のテーラーは流行に左右されません
逆に言うと、流行に疎く保守的なスーツを好みます
ですので、自分が着たいスーツの完成イメージを伝えることが大事ですが、言葉で伝えるのは非常に難しいですね
そんな時は、雑誌や写真でイメージを伝えるのがいいと思います
感覚的には、美容院で雑誌を見せて、こんな感じに仕上げて欲しいとお願いするイメージです
シルエットは細身とか大まかに伝えて、ポケットの数とか肩パッドの有無とかパンツの裾の長さや形あたりを注文する形になると思います
完成したスーツは着心地がバツグン
そして1ヶ月〜2ヶ月かけてオーダーメイドスーツは完成します
お店に行って、初めて自分のサイズに合わせたスーツに袖を通した瞬間、感動します
何度もオーダーしてもらった私が言うのだから、間違いありません
場合によっては最後に微調整を加えて完成になります
※このくらいの完成度のスーツは普通にありました
最後に
こんな素晴らしいオーダーメイドですが、最近では職人の高齢化が進み町のテーラーはどんどん廃業しています
東京では何十万〜何百万と高額で、庶民には手を出しにくく敷居が高いオーダーメイドですが、地方に行くと非常にリーズナブルに作ることができます
さすがに、10万未満は厳しいですが、12〜3万くらいから生地によっては20万、30万と値段は上がりますが、東京の相場に比べると格安で、良い職人なら完成度も高いです
ですので、若い方やオーダーメイドに興味のある方は、ぜひオーダー経験のある方に同行いただいて町のテーラーに挑戦して欲しいと思います
最初はイージーオーダー(パターンオーダー)からスタート
そして、町のテーラーはやっぱり敷居が高いと感じている方は、ツープライススーツショップの
- THE SUIT COMPANY(ザ・スーツカンパニー)
- SUIT SELECT(スーツセレクト)
- ORIHICA(オリヒカ)
もオススメです
若い方向けのスマートなシルエットを基準に、パターンオーダーを実施しています
オーダーメイド程の細部の調整は出来ませんが、既成品と比べると段違いの着心地を得ることが出来ますよ
昔に比べて敷居が低くなったオーダースーツを、若い人に特に経験して欲しいですし、格好いい大人になってほしいですね
www.yosukezan1977.com
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。